購入価格は一度だけ交渉する数字です。馬の維持費は、その後十五年にわたって払い続ける数字であり、初めて馬を持つ人の多くが、馬が厩舎に入ってからようやく真面目に計算する数字でもあります。
この記事はそういう買い手のために書いています。何年も乗ってきて、気に入った馬を見つけ、いま予算が本当に成り立つのかを知りたい人です。毎月の請求書に必ず並ぶ五つの項目、独自の暦でやって来る出費、そして契約前にまだ動かせる数字はどれか、を順に見ていきます。
毎月の請求書に必ず並ぶ五つの項目
どんな馬でも、どこに預けても、毎月払うものは同じ五つです。金額は大きく違いますが、項目は変わりません。
- 預託料。最も大きく、幅も最も広い項目です。放牧主体か、馬房付きか、部分預託か全預託かで別の商品になり、「全預託」に何が含まれるかはクラブごとに違います。
- 飼料と敷料。乾草、必要なら濃厚飼料、馬房飼いなら敷料。預託料に一部含まれていることもあれば、そうでないこともあります。必ず確認してください。
- 装蹄。六〜八週ごとに、蹄鉄を打つか裸蹄で削蹄するか。この一覧の中で最も予測しやすく、そして月額に割り戻す人が最も少ない項目です。
- 定期的な獣医。予防接種、糞便検査と駆虫、年一回の歯の処置。一つひとつは小さくても、一年では確かな額になります。
- 保険。最低でも賠償責任。傷病の治療費をカバーする保険は任意ですが、最も真剣に考える価値のある項目です。あなたと六桁の疝痛手術の請求書の間に立つのがこれだからです。
馬の維持費を実際の数字で見る
私たちは平均額を公表しません。放牧場のポニーと都市近郊の乗馬クラブに全預託された競技馬の平均は、どの実在の馬にも当てはまらない数字だからです。できるのは、請求書を正直に分解している情報源を示すことです。
認定NPO法人引退馬協会は、引退馬の引き取りを考える人に向けたページで、預託の場合は預託料だけで最低でも年間40万円から100万円程度かかり、そこに輸送、装蹄、予防接種、病気の際の治療費が別に加わると書いています(2026年9月閲覧)。これは引退競走馬の引き取りを前提にした下限であって、あなたの数字ではありません。請求書の形を知るための参考であり、クラブに電話をかける前に必要なのはそれだけです。
役に立つ作業は一つです。上の一覧を手に、実際に預けるつもりのクラブに電話し、各行にそこの料金を書き込むこと。二十分で終わり、これ以上正確な馬の飼育費用の見積もりは手に入りません。
独自の暦でやって来る出費
月々の項目は、誰もが予算に入れるものです。次に挙げるものは、どれも毎月ではないからこそ、こなせる月を苦しい月に変えます。
- 歯科処置。通常は年に一回、高齢馬では二回のこともあります。
- 理学療法や鞍の調整。馬の体型が変わるたびに必要で、若い馬は絶えず変わります。
- 馬着、馬具、備品。一つずつは安く、合計すると高く、そしてすべて消耗します。
- 輸送。競技に出る、別の場所で乗る、あるいは急いで診療所へ運ぶ必要が生じたときに。
- レッスンと出場料。馬を持つまでは馬の費用ではないのに、持った途端に欲しくなるものです。
- 緊急事態。疝痛、縫合が要る傷、腱の故障。どの馬にもいつかは起こります。治療費保険か専用の貯金が二つの正直な答えで、「大丈夫だろう」が三つ目にして最も多い答えです。
現実的な対処は、毎月一定額を別口座に入れて手を付けないことです。経験のある馬主に馬にいくらかかるか尋ねれば、返ってくる数字には、口に出すかどうかは別として、ほぼ必ずこの種の備えが含まれています。
本当に動かせる数字はどれか
請求書の大部分は、馬が来る前の決断で決まります。来た後ではありません。
どこに預けるかが、群を抜いて最大のレバーです。全預託から自分で世話をする形に変えれば、多くの地域で預託料は半分になり、その代わりに一日二回の通いが必要になります。これは金銭の問題であると同時に生活の選択であり、二月になっても続けられるのはどちらかを正直に考える価値があります。
蹄鉄か裸蹄かが二つ目です。蹄鉄なしで快適に働ける馬は装蹄の費用がはっきり下がりますが、すべての馬にできるわけではなく、決めるのは装蹄師と獣医であって予算ではありません。
保険か貯金かが三つ目です。治療費保険は毎月お金がかかり、支払われることは稀です。貯金は費用がかからず、必要なときにいつでも使えます。どちらが正しいかは、非常に大きな請求を一度に吸収できるかで決まります。初めて馬を持つ人の多くはそれができず、だから多くの人が保険に入ります。
動かせないもの:装蹄の間隔、予防接種の予定、そして乗ろうが乗るまいが馬は毎日食べるという事実です。
馬より先に厩舎を値踏みする
私たちのマーケットプレイスで最もよく見る間違いは、購入予算は固く決めているのに、その後にかかる費用の予算が曖昧な買い手です。順序は逆であるべきです。
- 預け先を、少なくとも預託の形態を選び、実際の月額を書面でもらう。
- 売り手に馬の現在の管理内容を聞く。飼料、装蹄の周期、サプリメント、継続中の治療。一日二回の濃厚飼料と特殊装蹄が必要な馬は、広告の印象より費用がかかり、良い売り手はそれを教えてくれます。
- 装蹄、定期の獣医、保険を、自分で取った見積もりで足す。
- 不定期の出費のための一定額を足す。
- そのうえで初めて、馬そのものにいくら出せるかを決める。
この順序なら、購入価格が柔軟に動かせる数字になります。それが本来の姿です。高い厩舎に預ける安い馬のほうが、良い買い物であることは少なくありません。
私たちの役割
Hoofineはマーケットプレイスであり、マーケットプレイスは馬の維持費を安くはできません。できるのは、毎月お金を払う相手を一か所に集めることです。ディレクトリの預託厩舎、装蹄師、獣医、保険は、購入の後ではなく前に電話するためにあります。それらの数字と、それに耐える予算が揃ったら、販売中の馬はすぐ隣にあり、購入前の獣医検査がその間の一歩です。



